本当にやべぇゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」を3日間プレイした話。
私はミミル。暇があればスマホゲームを楽しむ、残念な人間だ。
この度は、家族から布教されたゲームの話をしたいと思う。
最近流行ってるやつだ。
Cygamesという、シャドバとかグラブルとかプリコネとか、そこらへんの「やべぇ」ゲームで有名な会社がデベロッパのゲームである。
シャドバは少し手を出したことがある。旅カエルの時期──つまりワンダーランドな時期である。どういうことかって?バランスブレイクしてたってことさ。
そんなデベロッパだったので、私はかなり不安を感じていた。
しかも2018年冬に出る予定のゲームだったが、延期され、2021年春にスタートを切ることに。ますます不安である…。
もともと「ウマ娘」というコンテンツの名前は知っていた。1度めのゲーム化の際に上手くいかず、あまり話題にならなかった覚えがある。
さらには二次創作で揉め事があり(簡潔に言えば、R18に接触する作品の是非である)、「コミュニティの広がりにかなりの枷がかかるコンテンツは、上手くいくのか」という疑問があった。
これは「かわいいのになんでそんなこと言うんだ! おれはエロいのを描くからな! 馬主の気持ちなんて知ったことか!」というわけではない。むしろ、ほとんど黒のグレーゾーンに位置する二次創作コミュニティにきちんと言及し、馬や馬主に対する配慮をしている公式は素晴らしいと感じている。
当時、「艦これ」や「とうらぶ」といった二次創作に寛容な作品が大成するのを目にすることが多く、「二次創作コミュニティがのびのびできる作品こそが、このご時世は有利である」というイメージがあったからである。
つまり、レストランで喩えるならば、「ごく僅かな人しか知らぬ秘密の隠れ家」でありながら、「生計が成り立つ売上を出す」というような難しさがあるのではないかと考えていたのだ。
と、いろいろ不安があったが…。
身内に一新されたゲームシステムを見せてもらったが、かなり面白そうに感じた。
…やる前から、あれこれ言っても仕方あるまい。
2021年4月29日。私は「ウマ娘 プリティダービー」を始めてみたのである。
さて。
「面白かったか」「面白くなかったか」の話をする前に、まずはこのゲームのシステムを軽くご紹介しよう。
…とはいえ、システムが複雑なので、あまり軽く書くこともできない。そこそこ長いので、どうでもいい方は飛ばしてもかまわない。
そもそも「ウマ娘 プリティダービー」というものは、競馬ゲームである。
ご存知かと思われるが、競馬は馬のレースである。競馬ゲームは、馬を育てて、レースに出て、勝たせてやるゲーム。いわば、育成ゲームの一種であるといえよう。
実在した名馬を可愛い女の子に擬人化したのが、ウマ娘。
レースで勝つことを目標にする彼女たちを、「トレーナー」として勝利に導く。それが、このゲームの目的だ。
システムがややこしいので簡潔に書くと、やることは2つ。
①育成
②の闘技場で使うウマ娘を「つくる」のが、育成の目的だ。
3年という期間内で、5つあるステータスを鍛えていく。ときには休息をとったり、レースに出たり、デートに出かけたりする。ステータスを上げるタイプの恋愛ゲームを思い浮かべていただければいいだろう。だいたい正しい。
この「育成」では、次々に目標が与えられる。大抵は「指定されたレースで○着を取る」といったものだ。これを期間以内に達成できなければクリア失敗、そこで育成は終了。ハンパなウマ娘が出来上がってしまう。
全ての目標を達成し、ウマ娘の頂点を競う大会「URFファイナル」に優勝すれば、ハッピーエンド。育成終了となる。この頃には、かなり質のいいウマ娘が育っているはずだ。
「育成」は、単純計算で5時間に1回遊べる。1ゲーム1〜2時間ほど。失敗すると、もっと早めに終わる。
②闘技場・レース
先ほどの「育成」で育てきったウマ娘は「殿堂入り」となり、「闘技場」や「デイリーレース」といったステージで使えるようになる。
殿堂入りしたら、それ以上は育てることができない。再度初めから育て直すしかない(同じウマ娘を再度育成しても、前の殿堂入りウマ娘は消えない。つまり、育成した回数分、殿堂入りウマ娘は増えるということになる)。
「闘技場」は5人1組のチームを作り、ほかのプレイヤーのチームと競わせることができる。育成に慣れてきたら、闘技場がメインのゲームになる。
他のプレイヤーのウマ娘よりさらに良いウマ娘を「育成」で作り、「闘技場」で競わせる。これが「ウマ娘 プリティーダービー」の基本的な遊び方である。
【1日目】
身内に勧めてもらい、1度触った際には、顔で「マヤノトップガン」を選択した。
…アイ○ス2でも美希たんからスタートしたので、多分私はそういう系統が好みなんだと思う。
そこで今回も、マヤノトップガンで始めようかと考えた。
幸いにも彼女は☆2。最初に配られた石で、120連はできる。
つまり…?
彼女を手に入れることは…?
容易い!!
…と思っていた頃が私にもありました。
結論を言うと、出なかった。
なんだよこのCygames(ひとのせいにしない)。
仕方がないので、まずは誰かで1走することにした。
私はアニメのウマ娘を見たわけでもないので、最初は顔で選ぶ他ない。
そこで、とりあえず顔で選んだのが、「アグネスタキオン」。☆1の子である(☆1〜☆3までがガチャで排出される)。
…これが運の尽きだった。
彼女はいわゆるマッドサイエンティスト的なキャラだ。トレーナー(すなわちプレイヤー)を「モルモット」と称し、さまざまな薬やアイテムをトレーナーに使う。
まあ、「マッドサイエンティスト」はよくあるキャラ付けだ。ありきたりである。
だが、彼女は違った。
ありきたりなマッドサイエンティストキャラではなかった。
それは、「育成」で発生するストーリーイベントでよく理解できた。
彼女は「ウマ娘の速度の限界」を知るために、「自分自身の身体」を使う。
それは、「己に磨きをかけ、自分の限界に挑戦する」他のウマ娘と、なんら変わりがないのである。
マッドサイエンティストというと、
・他人を実験動物にし、自分への被害は最小限にする
・薬品は強力だが、本体は弱い
というキャラ付けが多い。
しかし彼女は、
・最終的には自分の足で栄光を掴もうとする
・脚が速く、力強さを持ち、レースでも歯を食いしばって最後まで戦い抜く
と、サイエンティストらしからぬ泥臭い戦いを魅せてくれる。
結論を言うと、私はアグネスタキオンにどハマりした。
はじめての育成は、URF前、最後の目標であった「有馬記念を1着」が達成できず、終了。
しかしそれまでの間に、私はタキオンのキャラクター性、そしてポテンシャルに惹かれてしまっていた。
タキオンが、URFファイナルを優勝できるように。まずはそれを目標に、育成を続けていこうと決めたのだった。
あとは、ガチャで引いていた☆3「ライスシャワー」、「トウカイテイオー」をちびちび育成して、この日は終了。
この日…私は1日中、Cygamesを呪った。
【2日目】
早速、育てた「ライスシャワー」「トウカイテイオー」を継承し、「アグネスタキオン」を再度育成。
※継承・・・育成した「殿堂入りウマ娘」の一部能力を、次の育成時に継承するシステム。2人選べる。
昨日は勝てなかった「有馬記念」を1着でクリアし、初のURFへ!
URFはファイナルまで進んだが、まさかの2着で終了。
「URFファイナルを1着で!」という私の夢は、またもやお預けとなった。
ちなみにこの日、身内から借りて育てた「マヤノトップガン」が来た。
しかし…育成の難易度が高く、あまり良い結果は出せなかった。
この時点で「ウマ娘」に消費した時間は、合計約14時間。
だいたい1日の1/4をウマ娘に取られている計算である。
この体たらく…この日の私は、今週がGWであることを呪った。
【3日目】
ついに某大手ゲーム攻略サイトに手を出し、なんとなくで☆1「サクラバクシンオー」を育てることにした。
この時点で、URFに到達しているのが現状タキオンのみであった。もっと優秀な成績を残し、他のウマ娘に継承させる──そんなウマ娘が欲しかった。
このサクラバクシンオーが、とにかくアタリだった。
ステータスを1つ、とにかく重点的に鍛えておけば全て勝ってくれるのだ。
結果、彼女は14戦14勝、URFファイナルもサクッと勝利してしまい──
うまぴょい! うまぴょい!
…してしまった。
※うまぴょい・・・電波曲「うまぴょい伝説」のこと。URFファイナルを優勝すると、勝利したウマ娘が踊ってくれる。簡単にいえば「ラスボスを倒した後のED」みたいな立ち位置の曲なのだが、なぜ踊るのかは謎。
私の予定では、URFファイナルの初優勝は、タキオンで迎える予定だったのだ。
それが…なんとなくで育てていたバクシンオーでクリアしちゃうなんて…バクシンバクシン!!
そんなこんなで、いろんな子を育てていたのだが…面白かったのが「ハルウララ」。☆1。
史実では、100戦以上レースに出場し、そして1度も勝てなかったという、なんかすごいお馬さんである。なかなか勝てなかった馬だが、かなりのファンに応援されていたようだ。
その性能が反映されてか、彼女はなかなか…弱い。
とはいえ、ちゃんと育ててやれば、「育成」はクリアできそうな感じだ。…「育成」は。
史実では成し得なかった「レースで1着を取る」ということも、ちゃんと育ててあげれば達成できる。
彼女は勝てなくても笑顔で楽しんでくれるが、1着が取れるとめちゃくちゃ喜んでくれる。すっごく喜んでくれる。「勝てたよ」って。
まあ、ここまでは「ゲームだしな…勝てないと困るわ」で済む話なのだが。
ストーリーの流れでは、URFの直前に「有馬記念」というレースに出ることになる。
この「有馬記念」、簡潔に言うとハルウララの適正ではない。喩えるなら、「50mのクロールが得意なアマチュアが、五輪の4000mメドレーに出る」といえばいいだろうか。つまり、無理ゲーである。
しかも彼女はめっちゃ弱い。だが、彼女は「有馬記念」の1着をトレーナーと約束する…いつもの笑顔で。
勝てなくてもURFに進むので、育成では大した問題ではない。なのだが…。
有馬記念に負けると…泣いてしまう。
どんなレースでも、勝っても負けても、笑顔で駆け抜けたハルウララが。悔しさに泣いてしまうのである…。
実は彼女、ちゃんと育てればURFファイナルは優勝できる。
というか、優勝した。うまぴょい可愛かったです。
でも、「有馬記念」は、どうしても勝てない。
前述した通り、単なる「育成」としてやるなら、別に勝たせる必要は一切ない、のだが…ストーリーの流れで、この無謀なレースを「勝たせたい」と思わせてくる。
実際に勝たせることは可能らしいが、それは一握りのやり込み勢のみらしい。私もその域に到達できるだろうか…?
ちなみに、タキオンさんもちゃんとURFファイナルを優勝させました。
嬉しかったなぁ…タキオンのうまぴょい、可愛かった…。
こんな感じで、3日経つ頃には「ウマ娘」の虜になってしまっていた。
【3日間を終えて】
ああ…本当にやべぇぞ。中毒性が。
なんでなのかよく分からないが…少なくとも、めっちゃ楽しんでいた。
「ウマ娘 プリティダービー」は、個人的にかなりオススメしたいゲームだった。
「サイゲだから」とたかをくくってごめんなさい。(頭を下げる)
面白いと感じているのは、おそらく以下3つの理由から。
①史実を反映させたキャラ設定
②育成ゲームの完成度の高さ
③モデリング・アニメーションの良さ
①史実を反映させたキャラ設定
私はそこまで競馬を知らないのだが、元の馬の特徴が、キャラの設定や物語に表れていると感じる。
全てのキャラが突き抜けており、「育成」などを通じ、それぞれの性格やバックグラウンドをそれとなく理解できる。
もともと競馬が好きな人にはもちろんだが、今まで競馬に興味のなかった層も獲得できていると感じる。
かつては「二次創作に枷があると、層が広がらないのではないか?」と思っていたが、どうやら杞憂だったようだ。
実際、Twitterでも話題だし、ニコ動ではトレーナーたちの愛溢れるコメントが見られる。Pixivには多くのファンアートが投稿されている。めっちゃいいねした。
かつてはさまざまな問題があったが…もう、誰かを不快にするようなファンが出てこないことを祈っている。
②育成ゲームの完成度の高さ
個人的に気に入ってるのは、これ。
初回はストーリーを楽しみ、慣れてくると細かいステータス調整に時間を費やすことになる。育成の自由度は高いが、かといって「何をやればいいかわからない」という状況には陥りにくい。
また、最初は訳がわからない「育成」だが、やっていくうちにある程度、法則性や立ち回り方がわかるようになってくる。
しかし、それぞれのキャラごとに特徴があり、それに合わせてのプレイも必要となる。
つまり、「どのキャラにも使える育成テクニック」と、「キャラごとに必要な育成テクニック」の2種類があるということだ。
だから、育成を何度繰り返しても新しい発見があり、飽きることがない。さすがに100回を超えるとどうかはわからないが、その頃には300時間ほど捧げていることになる。いちゲームのプレイ時間としては十分だろう。
③モデリング・アニメーションの良さ
単にスマホやなんかの技術力の向上なのかもしれないが…挙げておく。
ほんっとうにかわいいんです…モデルが。
このゲームでは、ほとんどのシーンでウマ娘の3Dモデルを拝むことになる。ホーム画面から、育成、レース、ライブまで…。これだけ多く見るとなるとそれなりのクオリティが求められるが、モデルの完成度は最高レベルである。
そんな彼女たちは、ぐりぐり動く。レースでは、実際の競馬さながらの臨場感を味わえる。必死に前を見据え走るウマ娘たちに、感動すること間違いなし。
ライブでのダンスも、文句無しの完成度。これは一応アイドル系ゲームではないと思うのだが、他と引けを取らないレベルの出来だ。好きな位置にアイドル配置して歌わせられるって、家庭機しかできないと思ってた…。
まあ、お陰でゲームは7GBあるんですけどね!
時間泥棒にも程がある「ウマ娘 プリティーダービー」。
めっちゃ面白いから、みんな是非やってください!
あと…私をサークルに入れてください!!!
おしまい。
【4日目】
(脳内BGM:UNICORN)
テーレーレーレーーー(勝利UC)
ああああああああああああ
うおあああああああああああああ!!
かわいいぞーーー!!!!タキオンーーーーー!!!!
私のうまぴょい伝説は、まだ始まったばかりである…。